どの通貨ペアも動意が薄く神経質な展開となっています。 やはり、ユーロドルの展開がはっきりしないと動くに動けないといった状況ではないでしょうか。
そのユーロドルは、下降衝撃波とジグザグ修正の分岐点で今週もみ合っているようです。週明けはもう一段下を試す展開になるとイメージしているのですが、その後の展開がとても重要なポイントになりそうです。
トレンド転換の可能性があるユーロドルですが、それがはっきりするのはまだ少し時間がかかるのかもしれません。
為替予想に入る前にひとつ。「衝撃波の一時的なルール破れ」についてご質問を頂きましたのでお答えします。
あくまでも個人的な意見ですが、FXでは「衝撃波の一時的なルール破れ」は起こると考えています。
エリオット波動の衝撃波にはルールがあります。
- 2波の終点は1波の始点を越えない
- 1波・3波・5波の中で3波は一番小さな波動とならない
- 1波と4波は重複しない
以上の簡単な3つです。株式市場とは異なり、FXではこのルールが稀に破れることがあります。
理由としてはいろいろあると思うのですが、ひとつにはFXの高いレバレッジが起因していると思われます。
また、最近はAIを利用したトレードが普及してきて、かなりシステマティックになってきています(ユーロドルの動きに連動させるものが多い?)。関連通貨の影響からのルール破れも起こり易くなってきているようです。
そして、これらは段階が下に行けば行くほどその影響が大きくなるようです(1分足や5分足ではルール破れが現れやすい)。
特にルール破れが起こり易いポイントとして
- 1波延長型衝撃波の1波と4波の重複
- 1波延長型衝撃波で3波が一番小さな波動となる(1>5>3)
- 2波の終点が1波の始点を越える(ヒゲの部分)
ではないでしょうか。
個人的には、この辺りに注意しながらヒゲではなく実線をもとにしてカウントするようにしています。
以上、簡単ですがルール破れについてでした。
トレンド転換?それともフラット修正?
3つの可能性に絞られた?
ユーロドルは、3波延長型衝撃波の理想的な終点である0.382区分ライン、5波動目=1波動目×1.618ラインの目標にダイバージェンスを伴いながら到達してきました。
この辺りでトレンド転換してくる(又は既にしている)可能性が高いのではと予想しています。
今週の展開から、前回の週間予想で4つの可能性のうち、5-5波動目の1波延長型衝撃波の展開は否定されたようです。
残りは3つです。
- 既に3波延長型衝撃波が完成してトレンド転換している
- 5-4波動目フラットなどを展開している
- 5-5波動目、又は5波動目全体でエクステンションしてくる(可能性は低い?)
既にトレンド転換しているというイメージが一番強いのですが、フラット修正波3-3-5のc波下降衝撃波を展開しているという可能性もありそうです。
ただ、エクステンションすることなく3波延長型衝撃波で終わるのであれば、いずれにしてもこの辺りが終点であるように思われます。
意識されるテクニカルポイント
ここから意識されそうなテクニカルが幾つかあります。
- 5波の2-4チャネル(現在は暫定で引いています)
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表の雲
- 衝撃波全体の2-4チャネル
- 0-2チャネル(4波終点でも意識された)
相場は波のように寄せては返しながら進んでいくので、当然修正波の戻りがあります。この辺りでは強い反発がありそうです。
1.00倍からの反転は3波で終了
ユーロドル為替相場4時間足チャートです。先週の段階から衝撃波でさらに下へと進んで、再び一目均衡表の雲を下抜けています。ある程度の戻りの後からの3波動目と予想していたのが、小さなリトレイスの後そのまま下へ抜けていってしまいました。
このような波動のカウントは難しいのですが、1発目の下降が5波延長型衝撃波で現在修正2波動目、現在衝撃波の4波動目、ジグザグ修正などの可能性が考えられそうです。
ただ、1.00倍(少し越えているので衝撃波と修正波のどちらの可能性もあり)からの反転(赤枠)が3波構成であることからジグザグではなく、インパルスである可能性が高そうです。
ここが3波構成で終わったことから週明けは動意づき、もう一段下を試す展開になるのかもしれません(3波動目の大きさからすると次の波動は延長波になる可能性もありそうです)。
反転後の展開は、3波構成が続いていることからトライアングル、又は複合型修正波のYがトライアングルになっているのでしょうか?
そうであるならば、トレンド転換後1波動目の衝撃波、又はフラットc波衝撃波の展開となるのですが、注目はその衝撃波後の戻りの展開です。3波、又はその変形の修正波であればすでにトレンド転換していると考えられ(修正2波)、上昇衝撃波であれば最後の5波動目の展開と判断できそうです。
いずれにしても、次の上昇波動の終点付近から少しずつショートポジションを仕込んでいきたいと思っています。
2-4チャネルを越えが焦点
トライアングルのC波?
ドル円為替相場週足チャートです。※時間短縮のため前回の週間予想に掲載したものを使いまわししています。不透明感が出てきていますが、優先順位の高いイメージはまだトライアングルの展開です。E波の展開からC波の展開へとカウント修正しています。
今後のドル円の展開は、ユーロドルがトレント転換しているのか、またユーロ円等のクロス円の調整がどこで終わるのか、この辺りが大きく影響してきそうです。
反転後の波動はインパルス?
先週の段階で4波動目下降収束型トライアングル(Eチャネル届かず)→エンディングダイアゴナルトライアングル(2-4チャネルの1波ライン)で衝撃波が完成した可能性があるとイメージしていましたが、今週の反転波動が衝撃波であればその可能性は高くなると思われます。
反転波動は、全体の2-4チャネル(この衝撃波の2-4チャネルの1波ラインと重なるポイント)に抑え込まれて最後の5波動目がトランケーション気味に終わっていますが(黒点線丸)、3波動目が1波動目の2.00倍以上の波動となっていることからインパルスではないかと予想しています。
今週末はその修正波で複合型修正波ダブルジグザグでしょうか?
小さな1波が残っているかもしれませんが、一目均衡表雲、ボリンジャーバンド、そして、1波動目の0.618リトレイスポイントが重なるこの辺りから3波動目(又はジグザグのc波)が始まってもおかしくないと予想しています(ここで追加の買いを入れてみました)。
ユーロドルの展開に大きく左右されそうですが、週明けはこの全体の2-4チャネルと一目均衡表の雲を越えてこれるかが焦点になるのかもしれません。
ただ、ここで衝撃波が完成していたとしても、このひとつ上の段階で衝撃波の4波動目を展開している可能性がありそうです。
最後に、簡単にひとつ上の段階を確認してみます。
ジグザグと衝撃波の両目線で
ドル円為替相場日足チャートです。ひとつ上の段階を確認すると、3番目の波動が1番目の波動の1.618倍を越えて2.00倍まで延びてきており、通常であれば衝撃波の可能性が高い展開です。
衝撃波であるならば、直近の反転は衝撃波の修正4波動目で、この後1-3チャネルを越えて、3波動目の0.382リトレイスポイント(青ライン)、又は1~3波動目の0.382リトレイスポイント(赤ライン)の目標到達後に最後の5波動目がスタートしてくると思われます。
しかし、1.618倍を越えてもジグザグで終わることもあります。ユーロドルの状況などを考慮して、今回はジグザグと衝撃波の両目線でいきたいと考えています。
以上、現在描いている優先順位の高いイメージを綴ってみました。