先週の段階では、ユーロドルが副次波1波分早く進んでいるかもしれないと考えていましたが、今週の展開を見ると波動が合っているような雰囲気です。いつもそうですが、ユーロドルとドル円の波動が合うとダイナミックな動きになってきます。
ドル円はトライアングルチャネルを、また、ユーロドルは2-4チャネルの1波ラインを実線で越えてきました。このまま勢いよく抜けていきそうにも見えます。
しかし、当初の予想以上に勢いがあるので時間が掛かるかもしれませんが、来週以降は両通貨ペアは4波動目→5波動目といった展開になるのではないでしょうか。
今回の週間為替予想は、小さな段階の波動カウントを踏まえて、衝撃波完成までのイメージを綴ってみたいと思います。
為替予想に入る前にひとつ。「高値掴み、安値掴み」についてコメントを頂きました。
高値掴みや安値掴みは、衝撃波終盤の最も勢いがあるときにエントリーしてしまうのが原因だと思われます。 しかも入る方向は合っている場合が多く、「損切りをもう少し待てばよかった」というケースが多いのではないでしょうか。
このような場合は、日足や分足等どの段階でもそうなのですが、トレンドの押し目(又は戻り)を意識するといいかもしれません。
エリオット波動のトレンドは、衝撃波のメイントレンドと、修正波の一時的なトレンドの2つがあります。そして、衝撃波(推進波)は常にそのひとつ上の段階のトレンド方向にしか現れません。
つまり、2つのどちらのトレンドであっても、衝撃波を見つけてその押し目(又は戻り)でエントリーすれば、トレンドに沿った順張りの理想的なトレードができるようになるわけです(修正パターンを見極めるのは難しいですが・・・)。
具体的には、衝撃波の副次波1波動目や3波動目(ともに衝撃波)の押し目(又は戻り)、また、ジグザグa波(衝撃波)の押し目(又は戻り)を狙うことになります。※1波やa波は推進波のリーディングになる場合もあります
ただ、衝撃波の副次波5波動目と、修正波c波のトレンド最後の衝撃波の押し目(又は戻り)でエントリーはしないように注意してください(常にひとつ上の段階を確認しておくといいですよ)。
経験上、これを意識しておけば(併せてリスク管理も徹底)、FXではまず負けることはないと思いますよ。
おそらく、エリオット波動を使う波動使いの方は、高値掴みや安値掴みをしないのではないかと思います。
ユーロドル、5-3波動目が終点を迎えた?
3波ラインタッチの可能性は低い?
ユーロドル為替相場日足チャートにM.F.Pivotを表示させています。ユーロドルは今週の上昇で、2-4チャネルの1波ライン、1波動目の1.618倍ライン、M.F.Pivotレジスタンス4、そして、3波延長型0.382区分(今回は4波安値実線で作成しています)を実線で上抜けてきました。
この勢いからすると2-4チャネルの3波ラインまでの上昇もイメージしておかないといけなくなったようです。
ただ、やはり、この辺りで5-3波動目が終わった可能性が高いのではと予想しています。
来週からは、5-4波動目→5-5波動目といった流れで展開していき、最後はもう一度2-4チャネルの1波ライン辺りで衝撃波の終点を迎えるのではとイメージしています。
この辺りを段階を落として確認してみます。
5-3波動目は3波延長型?
時間軸を落として5-3波動目を確認すると、
予想カウント
■3波延長型衝撃波- 1波動目 1波延長型衝撃波
- 2波動目 ジグザグ(急こう配修正)
- 3波動目 5波延長型衝撃波(延長波)
- 1 3波延長型衝撃波
- 3 3波延長型衝撃波
- 5 3波延長型衝撃波
- 4波動目 対象収束型トライアングル(Eチャネル越え、横這い修正)
- 5波動目 3波延長型衝撃波
以上が予想カウントです。4のリトレイスが深くなっていますが、これはユーロ円の修正波が大きく影響してきたためです。やはり、関連通貨ペアの波動は確認しておくことが望ましいようです。
この衝撃波は、4波の安値ではなく、4波終点で0.382で区分される3波延長型衝撃波ではないでしょうか。
最後の5波動目は、2-4チャネルの3波ラインを行き過ぎて終了(日足ではヒゲの行き過ぎ。月足一目均衡表雲の上限でもありました)。
ドル円はそうでもないのですが、ユーロドルはこの2-4チャネルの1波(又は3波)ラインを行き過ぎてくる傾向が強いようです。
この予想カウントが正解であるならば、来週以降は5-4波動目へ移行していきそうですが、さてどうでしょうか(自信はありませんが・・・)。
ドル円、C×0.618ラインが目標?
長期では上昇トレンド
ドル円は長い間下降トレンドが続いていましたが、エンディングダイアゴナルトライアングルで2012年トレンド転換して、5波延長型衝撃波で反転してきました。
EDTからの反転の1発目は、その始点まで戻るというガイドラインがありますが、その通りの展開をみせています。
ドル円の衝撃波5波動目がエクステンションしてきたのは、この目標に到達するためであったようです。
そして、この衝撃波の確認ができたことにより、ドル円は長期では上昇トレンドであることが推定出来ることになります。
つまり、この衝撃波は衝撃波副次波1波動目か、ジグザグa波のどちらかの衝撃波である可能性が濃厚だということです。
現在はその修正の一時的なトレンドを展開中であると思われます。
エリオット波動では、この修正波フォーメーションの見極めが最も難しく、かなかな思うような展開では進んでくれません。
個人的には、現在の段階で優先順位の高いイメージはトライアングルです。そして、修正2波動目はトライアングルになることはほとんどないことから、おそらくジグザグのb波を展開しているのではと予想しています。
トライアングルチャネルを明確に越えてきた
ドル円為替相場日足チャートにM.F.Pivotを表示させています。今週の下降で、一目均衡表の雲下限、ボリンジャーバンド-2α、M.F.Pivotサポート4、そして、トライアングルチャネルを明確に下抜けてきました。
予想以上に大きく下抜けてきましたが、まだトライアングルの可能性が高いのではと予想しています。
ただ、現在進行中の下降がジグザグではなく、衝撃波に発展した場合は現在の下降はEではなくCがまだ続いている、又はトライアングルそのものが否定される可能性が出てきます。
その分岐点は、3波動目=1波動目×1.618越えです。
a波の1.618倍を越えてくるとトライアングルEを否定
ドル円為替相場日足チャートです。ドル円の現在の下降は、トライアングル最後のE波ジグザグで、直近はそのジグザグcの衝撃波ではとイメージしています。 今週、そのジグザグチャネル(0-2チャネル)を下抜けています(このポイントでショートは全て利確)。
もし、c=a×1.618ライン(青色ライン)を実線で下抜けてくると、この下降はジグザグではなく、衝撃波である可能性が出てきます(ヒゲの部分行き過ぎる可能性あり)。
しかし、このラインを下抜けてくることはなく、その前のE波=C波×0.618ライン(紫ライン)と重なる辺りで反転してくるのではないでしょうか(この辺りでの反転推進波確認後の押し目で追加ロング予定)。
このc衝撃波の3波動目が予想外に勢いがありますが、副次波の5波動目がエクステンションしてきているのかもしれません。
5波延長型衝撃波?
ジグザグc衝撃波は、エクステンションした3波動目の副次波5波動目がさらにエクステンションしてきている可能性がありそうです。
ドル円予想カウント
■3波延長型衝撃波
- 1波動目 1波延長型衝撃波又は3波延長型衝撃波
- 2波動目 ジグザグ(c=a×1.618 急こう配修正)
- 3波動目 5波延長型衝撃波(延長波)
- 1 3波延長型衝撃波
- 3 1波延長型衝撃波
- 5 3波延長型衝撃波
- 4波動目(予想) 横這いの修正?(オルターネーション)
- 5波動目(予想) 推進波が予想される(トランケーションもある?)
すでに2-4チャネルの3波ラインにタッチしていますが、4波動目の高値で0.618に区分したラインには若干届いていないようです。また、チャートを確認しても最後の小さい1波が残っているように見えます(3波動目5-ⅴ)。
来週は、この辺りを目指してもう一度2-4チャネルの3波ラインにタッチしてくるのでしょうか?
その後はユーロドルと同じく4波動目→5波動目といった展開でE波終点とイメージしています。あくまでも予想ですが、以上が現在描いている優先順位の高いイメージです。
以上、週間為替予想でした。