ユーロドル週明けの注目ポイント


米国雇用統計の結果を受けて、ドル円、ユーロドルなど大きく動いてきました。ドル円は1円以上の下落で下降衝撃波を展開。ユーロドルは上昇衝撃波で5波動目の始点ラインが目前まで迫ってきています。






週明けの注目は、ユーロドルがトレンド転換の可能性が出てくる5波動目のスタートラインを越えてこれるかどうかではないでしょうか。

このポイントは、ユーロドルだけではなく、ドル円、ユーロ円、そしてポンドドルなど多くの関連通貨の今後の展開に影響を与えるものと思われます。

今回の週間為替予想は、多くのトレーダーが注目しているユーロドル、そしてドル円の注目ポイントをまとめてみました。



週明けは5波始点ラインで攻防か

ユーロドル日足チャート
上はユーロドル日足チャートにマルチタイムマンスリーF.Pivotを表示させたものです。

雇用統計からの上昇で、いよいよ5波始点ライン(赤ライン)が目前まで迫ってきました。エリオット波動では、2波動目は1波動目の始点を越えないという衝撃波のルールがあります。

つまり、週明けにこのラインを越えてくれば、現在の上昇は5-2波動目ではなくトレンド転換後の1波動目である可能性が出てくるわけです。

しかし、ユーロドルは行き過ぎが起こる通貨で(レバレッジをかけ過ぎ?)、ヒゲの部分でルール破れがよく起こります。なのでどこでそのポイントを判断するかとても難しいのですが、日足か週足の実線でこの5波始点ラインを越えた場合をそのポイントにするのがいいのかもしれません。

ただ、現在進行している上昇衝撃波(5波延長型と予想)は、既にその多くの部分を消化していて、その終盤ではないのかと予想しています。

5波延長型衝撃波は、4波動目の安値付近で0.618で区分(フィボナッチ黄金区分)されることが多く、この週末はそのポイントで終了しています。

週明けはこのポイントも注目されそうです。時間軸を落としてこのポイントを確認してみます。




ヒゲの部分は行き過ぎ?

ユーロドル4時間足チャート
上はユーロドル4時間足チャートです。

この衝撃波の5波動目は1波動目延長型衝撃波(推定)で、1波終点を4時間足の段階では下抜いてきたことから、この全体の衝撃波は完成したのではないかと考えていました。しかし、雇用統計後の上昇でこの終点を上抜けてきたことから5波動目の最後の1波が残っていた可能性があります。

4波動目は、4時間足では実線で1波始点を下抜けていますが、日足で見るとピッタリとヒゲの部分での行き過ぎとなっています。1波延長型はよくこの修正4波動目で行き過ぎが起こります。そう考えると4波動目c波衝撃波の行き過ぎの可能性もありそうです。

また、興味深いことに、この5波動目延長型衝撃波を精査してみると、この週末終値には幾つかの反転ポイントが重なっています。

1つ目は、前述した5波動目延長型衝撃波が0.618で区分されるポイント(4波安値)。2つ目は、この全体の衝撃波の2-4チャネルの3波ラインタッチのポイント。3つ目は、最後の5波動目1波延長型衝撃波の0.618の比率ポイント(1波:3波→5波)。

この3つのポイントが重なっていることから考えると、この付近はとても強い反転ポイントになると予想されます。

小さな段階はあまりあてにはなりませんが、雇用統計後の波形を5分足で確認してみたいと思います。



2-4チャネル1波ラインタッチ

ユーロドル30分足
雇用統計後の5-5-5波動目(推定)を見ると、3波動目延長型衝撃波を展開しているようです。この5分足の段階でも新たに2つのポイントが追加して重なっています。

1つ目は、この全体の3波延長型衝撃波が0.382で区分されるポイント(4波安値で)。2つ目は、5波動目衝撃波2-4チャネル1波ラインタッチ。そして、この週末は、最後2-4チャネルを割り込んで終了しています。

エリオット波動はフラクタル構造であるため、各段階の波動が目標のポイントに向かい同時に進んでいることがよく分かります(ただ、この波動は1波延長型の副次波の1波動目などの節目のポイントのひとつで、調整後上抜けてくるといったことも考えられます)。

こうしてみると、5波始点ラインをバックにショートの参入が面白そうです。週明けの初動でもしここから5分足で衝撃波が現れてくるのであれば、その修正2波動目の終点付近でショートでエントリーしてみたいと考えています。





様々展開が考えられるドル円

ドル円4時間足チャート
上はドル円4時間足チャートです。

ドル円は、abc修正のc波がエンディングダイアゴナルトライアングルで、直近の上昇衝撃波が新たな上昇の1波動目の可能性もあったのですが、雇用統計後の下落で衝撃波始点を下回ってきたためその展開は否定されました。

こうなると、ここからは様々な展開が考えられるようになります。 直近の上昇衝撃波は拡大フラットc波でダブルジグザグの2回目衝撃波がスタートした展開や、衝撃波の4波動目が終了して5波動目がスタートしたなど挙げればきりがありません。もう少し波動か進まないと何とも言えない状況です。

注目のポイントとしては、まず下には窓が開いており、この窓埋めに向かうかどうかといったところです。その前には、日足一目均衡表雲下限が控えています。 ここでのサポートや、5/18の安値もサポートラインになるかもしれません。

続いてユーロドル同様に、雇用統計後の動きを5分足チャートで確認して見ます。


衝撃波終盤?

5分足
5分足を確認するとユーロドル同様に3波延長型の終盤のように見えてしまいます。ただ、1波延長型副次波の1波動目といったような展開なども考えられます。

また、この下降は衝撃波の副次波の1波動目かもしれません。押し目(2波動目)を付けた後に3波動目で大きく下降するといった可能性もありそうです。ドル円はこの5分足下降衝撃波の始点を越えてこない限り、今後は下方向のリスクがあると言えそうです。

※波の数え方は「エリオット波動の波の数え方 精度を上げるカウント手法」をご覧ください

以上、週間為替予想でした。