外為週間予想 本格的な上昇はこの次の衝撃波?




この1週間で大きく切り返してきたドル円為替相場。この反転を狙っていたトレーダーが多く、押し目がほとんどないまま上昇してきています。また、ドル円と同じく大きな段階のC波を展開しているユーロ円も大きく上昇してきました。


しかし、為替相場は波のように寄せては返すをくり返しながら進んでいきます。ドル円とユーロ円が本格的な上昇を見せるのはもう少し時間がかかりそうです。

今回の外為週間予想は、ドル円と週末大きく切り返してきたユーロドルを展望してみたいと思います。


それにしても為替相場で衝撃波が発生すると、それまでの雰囲気が一変して凄い勢いで相場が大きく動いて行きます。1分足や5分足程度の段階では、衝撃波→abc修正→衝撃波→abc修正のくり返しでどんどん高値を更新していきます。こういう相場では、小さい段階でのピラミッディングトレードが効果的で、時に信じられないくらいの収益を生み出します。

ピラミッディングはリスクがあると言われます。しかし、チャートに張り付けることが条件となりますが、しっかりしたリスク管理をした上で行えばそうでもありません。この衝撃波が発生した場合のピラミッディングについては、いつか掘り下げてみたいと考えています。









ドル円の1波動目延長型衝撃波


FXトレードにおいて、とても大事な作業があります。それは、大きな段階のトレンド方向を把握しておくことです。 個人的には、この作業がトレーダーにとって一番大切だと考えています。最近は小さな段階の展望ばかりしていましたので、今回は月足の段階の現在地から確認してみます。


C波展開中のドル円為替相場

ドル円月足チャート
FX初心者の方にまずやっていただきたいのが、この大きな段階の現在地を確認する作業です。 為替相場が向かおうとしている方向を把握しておく作業は、きっと小さな段階でトレードする場合においても役立つと思います。

トレンド(現在地)を確認する上で大事なポイントは、衝撃波がどちらの方向に出でいるかを確認することです。なぜなら衝撃波はトレンド方向に現れる典型的な推進波であるからです。また、合わせてその衝撃波がどのような展開から発生しているかを確認するとより効果的です。

ドル円為替相場は長期下降トレンドがエンディングダイアゴナルトライアングルで終点を迎えました。エリオット波動においてこのEDTは「もうここから先に進む力は残っていません。大きく反転してトレンドが変わっていくよ」というサインとなります。

その後のドル円は、このサイン通り5波動目がエクステンションした衝撃波で大きく上昇してきました。 つまり、このEDTの終点で大きな段階のトレンドは上昇トレンドに転換している可能性が極めて高いわけです。

現在のドル円為替相場の現在地は、ABC展開(5-3-5のジグザグと予想しています)のB波(押し目)がA波のフィボナッチ50.0のリトレイスで終了し、C波の初動に位置しているものと思われます。ここからは一目均衡表の雲が大きなサポートになるのではないでしょうか。



2回目の衝撃波を展開中

ドル円日足チャート
次にひとつ下の段階を確認してみます。 この日足段階では0-2チャネルラインを越え、1波の1.618倍も大きく越えて衝撃波を展開していることから、C波がスタートしていることがほぼ決定的となっています。

3波動目の内部波動5波動目が現在地ではないでしょうか。 この辺りは意見が分かれるところかもしれません。

この週末には、ウィークリーフィボナッチPivotレジスタンス3にきっちりと抑え込まれて終了しています。



本格的な上昇はまだ先?

ドル円4時間足チャート
さらにひとつ下の段階では、現在衝撃波を展開しています。この衝撃波は、(5-3)波動目の内部波動1波動目の衝撃波だと予想しています。

この衝撃波完成後にはもう一度押し目の修正波が続き、本格的な上昇の5-3-3波はその次にやってくるのではないでしょうか。

この次の修正で山が2つ並ぶ「見込み波」が完成する訳ですが、その形はどうなるか今のところ判断できません。浅い横這いと深いリトレイスその両方の可能性があります。




1波延長型衝撃波を展開?


ドル円1時間足チャート
上のチャートは1時間足です。 ここからは小さい段階になるのであてにはなりません。参考程度にご覧ください。

前回の為替予想を更新した後に気付いたのですが、赤点線枠の衝撃波は1波動目ではなく、abc修正の最後の衝撃波であったようです(小さな段階のカウントは難しいです)。 そうすると5-2の終点はひとつずれることになります。

反転を狙っていたトレーダーが多かったようで、その後の上昇は1波動目延長型衝撃波を展開しています。 最後の5波動目はフィボナッチ黄金比率の目標に若干届いていませんが、その可能性が高いのではないでしょうか。

ここからの修正波は、深くなる、また横這いなるそのどちらの可能性もありそうです。この次の修正波終了後に本格的に119円を越えてくる上昇が続いて行くと予想しています。 

こうしてひとつずつ段階をおとしてチャートを確認してみると、為替相場がフラクタル構造になっているのがよく分かります。 そして各段階の波動が同時進行しながら目標に向かっていることも合わせて分かってきます。

最後にユーロドルを簡単に。




拡大フラットの最後の衝撃波?

ユーロドル4時間足チャート
上はユーロドル4時間足です。 ユーロドルはこの1週間の下降(青点線枠)が5-3-5のジグザグの3波で終了しています。 調整期間、リトレイス幅から考えてこの波動で3-3波動に入るかと予想していましたが、再度上昇衝撃波を展開してきました(赤点線枠)。

大型のフラット修正を展開してきているようで、この衝撃波は3-3-5の最後の衝撃波ではないでしょうか。 ただ、緑点線を実線で越えてくることになれば、このカウントは間違っていることになります。

どうも下降の勢いが出ないユーロドルです。ただ、ひとつ上の段階の波動を確認しても、上を目指すような衝撃波は見当たりません(リーディングらしきものはありますが、おそらく違います)。 ドル円やポンドドルの状況から考えてもその可能性は低いのではないでしょうか。また、トライアングルからの衝撃波5波動目がこの程度で終わるとはちょっと考え難く、遅かれ早かれ1.00000を目指して下降していくものと予想しています。

今週もエリオット波動で楽しく為替予想してください。

※エリオット波動の概要は「エリオット波動理論を使いこなす為の基礎知識」をご覧ください

以上、週間予想でした。