ドル円為替相場で最も注目されていた0-2チャネルを大きく超えて、4/11の安値107.628も合わせて超えてきたことにより、ドル円はトレンド転換したことが決定的になったといえるのではないでしょうか。
日本でのエリオット波動第一人者の三菱UFJの宮田さんによると、8年サイクルが終了する2023年には、125.86を超えてくるのではとの予想をされています(150円が理想的なターゲット)。
私の予想しているいくつかのイメージの内のひとつと同じ展開のようです(予想していてこんなことをいうのも変なのですが、本当にそこまで上昇するのだろうかという思いも正直あります)。
現在の上昇の勢いは、ドル円が3-3波動を展開していることが主たる要因ですが、合わせてユーロドルの下降推進波の5波動目が同時にスタートしたことにより、ドルが買われ易い環境にあることもそれを後押ししているようです。
つまり、少なくともユーロドルの5波動目が終点を迎えるまでは、ドル円の上昇は続いて行くのではないでしょうか。
本日の週間為替予想は、ドル円とユーロドルの週明けの動きを展望してみたいと思います。
上昇トレンドの押し目が終了したドル円為替相場
まずはおさらいとして、ドル円為替相場の現在地を確認してみたいと思います。
ドル円為替相場の現在地
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エンディングダイアゴナルトライアングルは、相場の大転換時現れる特殊推進波で、それまでのトレンドとは逆の方向に大きく動いていくことを示唆しています。
上昇トレンドに移行した最初の上昇は、5波動目延長型の衝撃波を展開しました。現在は、その調整波動(押し目)が終了して、再び上昇トレンドに回帰したものと思われます。
この展開がエリオット波動のABC展開であるならば、A波の1.00倍の150円が理想的な終点と考えられます。ただ、相場は波のように寄せては返すをくり返しながらトレンド方向に進んでいきます。150円を目指すにしても、一気に目標まで上昇することはありません。
エリオット波動での現在地
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上の図は一般的なエリオット波動の展開イメージです(3波動目延長型)。この展開イメージで考えた場合、ドル円は緑丸の3波動目の内部波動の3波動目を形成中であると予想されます。
この3-3は、エリオット波動で最も勢いがあり、また最も大きくなるのが一般的です。3波動目は1波動目のフィボナッチ1.618倍や2.00倍、2.618倍になることが多く、3.00倍や4.00倍まで大きくなることもあります。
この大きさは、ひとつ上の段階の1波動目と3波動目にも同じことが言えます。
現在のドル円は、3波動目が1波動目の1.618倍をすでに超えてきており、2.00倍を目指しているものと思われます。
ドル円為替相場 波形の分析
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現在は、3波動目(進行中)が1波動目の1.618倍(青点線)を超えて日足をほぼ確定させてきており、この上昇波動が衝撃波であることが予想されます。 このことから考えてもトレンド転換していることが決定的だと思われます。
1→2→3→4→5の展開で、3波動目が終点を迎える訳ですが、2.618倍(黄丸)や3.00倍(緑丸)が終点であったとしてもエリオット波動では正当化されます。
ここからは3がどこまで伸びるかが焦点となりそうです。
直近の3-3波形
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しかし、0.618倍の赤点線ラインを超えてきたことから、3波動目延長型の可能性が出てきました。 この緑チャネルを割ってくるまでは、3が続いていると考えた方がよさそうです。
直近のひとつ下の段階の5分足を見ても、緑チャネルから反転して推進波を展開しています。 週明けは、abc修正の調整後に上を目指して上昇していく可能性が高いかもしれません。
次に、このドル円の上昇を後押ししているユーロドルの5波動目の行方を簡単に展望してみます。
ユーロドル5波動目の展望
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上のチャートはユーロドル為替相場週足です。 ユーロドルは下降衝撃波の5波動目が、トライアングルチャネルを割り込みスタートしています。
2015年3月の1.046ラインがサポートラインとなりますが、このラインを割ってくると下降に更なる勢いがでてくるものと予想されます。 ここでサポートされ、5-2のプルバックで調整波動を展開してくるか、又は小さな横這いの調整でそのまま下降してくるかが焦点となりそうです。
5波動目の終点は、0.96付近、又はそれ以上の大きさになる可能性があり、このユーロドルの5波動目が終了するまでは、ドル円の上昇も続いて行くのではないでしょうか。
※エリオット波動の概要は「エリオット波動理論を使いこなす為の基礎知識」をご覧ください
以上、週間為替予想でした。