為替相場の1日の値幅を予想するMT4インジケーター
これがないと取引できないと思えてくるほど、とても使える取引ツールのMT4。
現在使われている為替取引ツールの中では最強ではないでしょうか。
まだ使っていないという人は、ぜひ試してみてください。
MT4の魅力はたくさんありますが、その中でも豊富なインジケーターを使って自分好みにカスタマイズできるところが一番ではないでしょうか。
MT4は世界中で使われている取引ツールです。 たくさんのインジケーターが作られ、また無料でダウンロードできます。
ボリンジャーバンドだけでも40~50種類はあるのではないでしょうか。
今日は、そんなMT4インジケーターの中からフィボナッチPivotを紹介したいと思います。
1日の目標値幅を達成しようとする為替相場のモメンタム
為替取引を始めた当初、ドル円日足チャートを見ていて気づいたことがあります。
それは、日足の値幅は前日の日足の値幅とほぼ同じ大きさになっていることが多いということです。
たしかに、全く違う値幅になることもありますが、ある一定期間を見てみると、大体似通った値幅になっていることが多いと思います。
これは、為替相場には1日の目標を達成しようとするモメンタムがあるためだと考えています。
パターンはいろいろありますが、多くの場合、最終的には目標値幅を達成してきます。
昔から、この目標値幅を予想するために、1ヶ月の値幅の平均値を出してみたりしていましたが、「Pivot値」を使うのが一番効果的だという結論にいたりました。
Pivotは、J.W.ワイルダーが考案したテクニカル指標で、前日の価格をもとにその値を算出します。
pivot=(前日の高値+前日の安値+前日の終値)÷3
サポートライン1=Pivot×2−前日の高値
レジスタンスライン1=Pivot×2−前日の安値
サポートライン2=Pivot−(レジスタンス1−サポート1)
レジスタンスライン2=(Pivot−サポート1)+レジスタンス1
以上の計算からレジスタンスとサポートラインを導き出して、1日の値幅を予想する指標です。
現在は、この数値を使った為替予想がたくさんあり、またPivotインジケーターを入れている人も多いのではないでしょうか。
この普通のpivot値、1日の値幅をピンポイントで捉える精度はあまり高くありません。
実は、普通のpivot値のものより、フィボナッチを使った「フィボナッチPivot」の方が高い精度を発揮します。
フィボナッチ級数を使ったフィボナッチPivotとは
フィボナッチPivotとは、R.クラウスが考案した、フィボナッチ級数を使ったPivotで、この解説では「しろふくろう」さんが有名ですよね。
簡単に説明すると、Pivot値のレジスタンス・サポート値に0.5、0.618、1.0、1.382をかけ合わせたPivot値がフィボナッチPivotです。
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上のチャートは昨日のドル円1時間足に日足のフィボナッチPivotを入れたものです。
昨日のドル円為替相場は窓を開けて上昇し、フィボナッチPivotのレジスタンス2で弾き返され、最後にフィボナッチPivotのサポート2で終了しています。
ドル円為替相場の1日の値幅をかなりの精度で的中させています。
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次のチャートは昨日のユーロ円1時間足に日足のフィボナッチPivotを入れたものです。
昨日のユーロ円も窓を開けて上昇し、こちらはレジスタンス4で跳ね返されています。
こちらもピンポイントで1日の値幅の目標を的中させています。
これらの昨日のチャートは、たまたま的中しているのではなく、このフィボナッチPivotが、1日の値幅の目標になることが本当に多いんです。
特にユーロドルは顕著で、1日でレジスタンスとサポートを往復したりします。
このように、ほんとによく機能するフィボナッチPivotですが、注意しないといけないことがあります。
それは、1日の値幅を達成したからといって、トレンドが変わるわけではないことです。
多くの場合、1日の値幅の目標を達成した後は、押し目を付けて、次の日に前の日と同じ方向に、その日の目標値幅に向かって新たに進んでいきます(転換する場合ももちろんあります)。
20~30pipsを狙った短期の逆張りはいいのですが、トレンド転換を予想したスイングトレードなどでエントリーする場合は注意が必要です。
このようなトレンド転換を予想したエントリーの場合、エリオット波動を使って分析すると、逆張りの精度は間違いなく上がってくると思います。